私は、今の自分が大嫌いです。
変わりたいと思っても変われない気がして嫌になりそうです…。
人は、理想の自分に変えることができるにゃ。
しかも、それはすでに証明されているので安心するにゃ。
役割がその人を一変させる！？
人は自分に何かしらの役割を与えられた途端、態度が一変すると言われています。
しかも、それはすでに証明済みです。
アメリカスタンフォード大学で行われた模擬刑務所のことを聞いたことはありますか？
心理学者ジンバルドーらは、
無作為に抽出した被験者を看守役と囚人役に分け、
模擬刑務所でその役を演じてもらい、その被験者の行動を観察することにしました。
そして実験の結果、次のようなデータを得ることができました。
① 看守役は、段々と看守らしくなり囚人に対して対応が厳しくなりました。
（具体的に行ったこと）
・囚人役に対して、威圧的な態度をとっていた。
・囚人役に、トイレの便器を素手で掃除させていた。
・（ひどい場合は、）囚人役を殴る、蹴るといった暴行を加えるようになった。
② 囚人役は、段々と囚人らしくなり看守役に対して服従するようになりました。
（具体的に行ったこと）
・囚人役なのに、実際に罪を犯したかのように罪状を述べ始めた。
・看守役に対して、ご機嫌取りをするようになった。
・精神的に追い詰められた囚人役がこの実験の中止を求めるようになった。
結果的に2週間の予定だった実験が、わずか6日間で打ち切りになりました。
それほど、危険な実験だと判断されたのです。
模擬刑務所の実験からわかること
先述した模擬刑務所の実験により、
人は何かしらの役割を与えられるとその役割に沿った行動をとるようになると分かりました。
そして、この役割意識のことを専門用語で「役割効果」と呼んでいます。
その役割に合った行動をとるようになるという心理効果を指します。
こんな所にも役割効果が！？
とはいっても役割効果の話を聞いても、あまりピンときませんよね。
しかし、私の身近な場面で役割効果が強く作用した環境がありました。
それが、学校です。
学校では授業中に先生が教壇に立ち、生徒は椅子に座って板書を取りますよね？
一見すると、当たり前に見える状況ですが、これは役割効果が働いた結果です。
つまり役割効果により、
先生は「（自分を）先生だ」と認識し、生徒は「（自分を）生徒だ」と認識しているんです。
そのため仮に、
生徒が自分のことを生徒だと認識せずに授業を受けていれば、あの空間は成り立ちません。
お互いに自分の役割を認識し、
その役割に沿った行動が行われているからこそ、成り立っている環境の一例なんです。
【断言】人は変わることが出来る！！
重要なことなので、もう一度お伝えします。
人は自分に役割を与えられると、その役割に沿った行動をとるようになります。
また、これは裏表の作用があります。
例えば、自分のことを犯罪者だと認識していれば、
その人の行動は自然と犯罪行為をするようになります。
一方で学校の先生のように、
自分の職業（役割）を認識することで、生徒の手本となる行動を心がけることもあります。
つまり、あなたが、
理想の自分を強く意識することができれば、行動を一変させることができます。
そのため、私のおすすめは、理想の自分を実際に演じてみるということです。
例えば、私の場合は、人にものすごく優しくなれる人間になりたいと考えています。
そのため、普段から優しい自分を演じることにしています。
するとだんだん周りから、「あなたは優しい人だよね！」と言われるようになりました。
また私自身、最初は意識的に行っていた行為が、自然に行えるようになりました。
人は理想の自分を具体的にイメージし、
実践してみるだけで変われるということが私の経験からも言えます！
【コラム】クーエの法則について
暗示心理学というものをご存知でしょうか？
フランスのエミール・クーエ医師は、
人が自然と抱く暗示がどれほどの効果をもつのかを研究していました。
そして、その中で有名なのが「クーエの法則」です。
この法則によると、
「（自分の）意思と想像が一致したとき、その人の力は足し算ではなく、掛け算になる」
と述べられています。
つまりクーエの法則からも、
自分の理想像を強く抱くことができれば、人はその理想像に近づきやすいと言えるのです。
また、その際は次の２点を心がけてみましょう。
① どんな自分になりたいのかを想像する
② なりたい自分の姿を思い描き、行動する
新しい自分を自分から作っていきましょう！
さいごに
思い込みがその人の人生を左右するといっても極端ではありません。
私たちは、何かしらの思い込みを常に抱いています。
問題なのは、
その思い込みが前向きなものなのか、それとも後ろ向きなものなのか、ということです。
自分をメンタル的に強くしたい人は、必ず前向きな自分を強く思い込んでくださいね！
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