私の先輩、人には厳しく言うくせに、
自分が間違える時はものすごく、甘いんですけど…。
他人に優しく、自分に厳しくは嘘だにゃ。
【悲報】人に優しく、自分に厳しくは嘘!?
人は誰しもが『他人には、優しくしたい』『自分には、厳しくしたい』と考えています。
とはいえ、実際のところ、『他人には厳しく』『自分に甘い』のが現実です。
例えば、あなたが上司で、部下が仕事を失敗してしまったとします。
このとき多くの人が、
・何、やってんだ!
・普段から、たるんでいるからだ!
など、相手のことを叱責するのではないでしょうか?
しかし一方で、自分が仕事で失敗したときはどうでしょうか?
この場合は、
・ちょっと、疲れていたからな…。
・たまには、こういうこともあるよな…?
など自分の失敗に対して、何かしらの理由をつけて、肯定しませんか?
それが、人の正体です。
行為者―観察者バイアスとは?
先述したように、私たちは『他人に厳しく』『自分にはやさしく』行動をしてしまいます。
それは、自分の行為であれば『原因』をみつけやすいからです。
一方で、私たちは相手の行動に対しては『原因』を見つけるのは難しい生き物です…。
そのため、このような思考に陥ってしまうのは仕方がないことなんです…。
心理学では、このことを『行為者ー観察者バイアス』と呼びます。
自分の場合は『状況』や『運』にあると考えこみやすい傾向を指します。
そして、このような思考が強すぎると周囲の人から身勝手な印象を抱かれてしまい、
人間関係で苦労する人生が待っています…。
他人の行動には『性格』が付いてくる
また、心理学者ジョーンズは次のような手順で、
被験者が学生に対して、どのような印象を抱くのかについて心理実験を行いました。
1)被験者が学生に『妊娠中絶に関する論文の書き写しをやらせてください!』と指示します
2)被験者から指示された学生は、その論文を書き写します
3)学生が書き写した後、
被験者に『学生たちは、妊娠中絶に対して擁護していると思いますか?』と質問をします。
その結果、被験者は、自分が学生たちに妊娠中絶についての論文を写させておきながら、
その学生に対して好印象を抱くことはありませんでした…。
それどころか、「学生たちは、妊娠中絶について、本人の意思で書き写している!」
と思い込む人が、多かったと分かりました。
これらのことから私たちが他人の行動を評価するときは、
相手の『性格』や『能力』などを理由にして、物事を考える傾向にあると分かりました。
自分に優しく、ときに厳しく、
『自分にやさしい』ことは、決して悪いことではありません…。
むしろ、自分に甘い人は、
何か大きな問題を起こしてしまっても責任感を感じにくく、ストレスを感じにくいです。
しかし、自分に甘すぎるのも問題です。
何か大きな問題を起こしてしまったときは、
その原因を自分に還元し、原因の究明と再発防止策を考えるようにしていきましょう。
さいごに
『自分にやさしく、他人に厳しく』と私たちは、考えがちです。
しかし、これは決して悪いことではありません。
むしろ、このように考えてしまうのは、仕方がないことだとも考えられます。
とはいえ、
そればかりでは周囲の人からの印象は悪くなってしまいますので、注意が必要です。
ぜひ、自分の発言に注意してみてくださいね!
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